特注事例1 長期リハビリを行う方のためのテーブル

ご相談内容は「手術を受け退院したのですが、自宅で使用するテーブルが 自分が使用するには高さが合わない。 1ヶ月の単位でテーブルをレンタルしているが、安定感がないので自分にあったテーブルがほしい・・・」というもの。

お電話やメールで連絡、やりとりをさせて頂き、Tさん専用のテーブルを製作させて頂きました。

【以下はTさんとやりとりさせて頂いた内容です】

①今回の手術はどのような手術だったのですか。

骨形成不全の一種で体幹機能障害がある。2011年2月、”脊柱後弯、側弯症が原因で約20年前に脊椎の手術をした箇所で神経圧迫症状が再発。以来、座位、立位を避けての安静を続けてきたが症状に改善がみられず、2012年11月に2回に分けて患部の圧迫除去、背骨の矯正補強の手術を受ける。補強として、背骨後方から金具を埋め込み、前方から肋骨を埋め込む。2013年1月よりコルセットを着用して歩行訓練を開始、3月に退院し現在は自宅にて歩行リハビリを継続中。

②身長と体重と年齢を教えてください。

身長135cm、体重43kg、37歳

②何故75~85センチの高さ調整ができる机を必要としていますか。

股関節と膝の可動域が狭い為に、座面が高めの椅子(50cm~)でないと座った時に座位を維持できない。胸〜骨盤までコルセットで固定されるので低い椅子に座った場合、太ももの付け根にコルセットが当たってしまう。術後経過に悪影響になる前屈姿勢を避けて生活しなければいけない。以上の理由で、椅子は高めのもので浅く腰掛け、前傾姿勢にならないようにするため。

③T様にとってテーブルの奥行、幅はどれ位がベストですか。

幅80~100cm、奥行50cm前後
幅は実用面で考えると広い方がいいが、上半身を左右にねじる動作にも制限があるので、なるべく正面を向いたままで手が届く範囲がベスト。奥行に関しても前屈みにならない範囲。

④鉛筆が落ちない溝の加工という話がありましたが、その他にこんな機能があったらいいなと思うことがあれば教えてください。

天板横、もしくは下に着脱可能な収納トレイのようなものがあると便利だと思います。

⑤日常生活でこれに困っている、というものがあったら教えてください。

今はまだ回復途中であることと、コルセットを常時着用しているので不便な事ばかりだけど(苦笑)、強いて言えば今の自分の状況に合った椅子がない。座面高さが調節できて座面奥行が浅いもの、できれば肘掛け背もたれもあると便利。
それと、自分の上半身から下にあるものを手で取ったり動かしたりすることができない。

⑥今後リハビリを継続して体幹が回復してくると、何センチ位のテーブル高さが最適と思われますか。

コルセットが軟式に替わる可能性があるのと、経過次第でその先コルセットが外せるようになるかもしれないので、おそらく75~80cm。現在の硬式コルセットのままだと最低でも80cm。
今後、首(頚椎)にも神経圧迫の症状が起きる可能性が強く、前傾姿勢を避けて首と背骨に負担をかけないようにする為には高めのテーブルが望ましい。

⑦テーブルを利用する目的を教えてください。

1、PC使用
2、食事
3、読書、物書き ※下を向く姿勢になるのでごく短時間に限る。